黒銀〜暴走族と闇の少女〜
私の最悪で最高の人生の幕はここから開いた
「痛いよぉ〜、みんな助けてよぉ〜」
「はぁ…」
でた、このぶりっ子声
「どうしたんだ美愛(みお)」
そう呼ぶのは時雨(しぐれ)、日本1位の暴走族『白玖(はく)』の総長だ…
そして、一応私の彼氏…なのかな?
「この傷!どうしたんですか?」
この真面目そうなのが副総長の玲央(れお)
「渚ちゃんが、渚ちゃんがね、私のこと打ったの」
「は?」
いや、私やった覚えないし、大体いじめてたのはそっちでしょうが
「渚ちゃん、本当のことを話した方が身のためだよ〜」
このゆるふわの男の子は幹部の紫苑(しおん)
「…」
何も喋っていないのが同じく幹部の春樹(はるき)
「やっぱ女ってどいつもこいつも同じだな」
女好きそうで嫌いなのが幹部の夏樹(なつき)
「なんでみんな美愛のことばっかり信じるのよ、私の話なんか聞きもしないで」
「しらばっくれるな!美愛のこと傷つけたのは今回だけじゃないだろ!」
「そうですよ、美愛は何回もこの苦痛に耐えてきたと言うのに」
「は?じゃぁ、私が毎日学校に行くたびに下駄箱に入っているあの物騒な紙は何、トイレで水をかけられたのは何、体育館に閉じ込められたのは何、あれは一体何だって言うのよ!」
「言い訳なんか聞きたくない!」
「あんたはそうやって逃げるの?言い訳とか言って、私の話を理解しようともしていないじゃないの!」
「じゃあ、あの美愛についていた傷はなんですか、引っ掻かれた傷、打たれたような跡、沢山の痣、あれはどうやってついたと言うのですか、人為的についたとしか言いようが無いです!」
「もし、傷がついていたのが本当だとしても私がやったっていう証拠はないじゃない!なんで私って言うのよ!私はやっていない」
「もういい、言い訳は聞き飽きた、今日からお前は白玖の姫ではない、いいな」
「何も後悔なんて言わないわ、そんな落ちぶれた日本1位の族なんてこっちから願い下げよ」
「なんだと」
「じゃあね、白玖のみなさん」
そう言い残して私は倉庫から出て行った。
私は黒色に染まる、白色、愛を、光を見つけるまでは永遠に
黒は負けない紅にも青にも絶対に、でも一つ白には負ける、黒い心を打ち砕く

私にそんな人は現れるのかな?

ふと耳元を触る、時雨とお揃いで買った白い龍のピアス、私にはそんなものは必要ない、もう私に光なんてないのだから

-2- 学園〜裏切り者のレッテル〜

白玖達と色々やり合ってから一週間が経った、時というものも早いものね、
あ、遅れました、ここで自己紹介をするね。
闇夜渚
NAGISA YAMIYA
     ×
  孤灸(こきゅう)学園の高校1年生
    白玖の現姫に追い出されて、今は裏切り者のレッテルを貼られている

まぁ、あんな一件があったからね。私は学校の制服にフード付きの黒いコートを羽織ってるよ、髪の毛は黒色に毛先だけ銀髪で染めてる。
さて、つまらない学校に行きますか

…この時私は知らなかった、学校での彼らとの出会いで私の人生が変わることを

[いい意味か悪い意味かは ご想像にお任せする。]
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