つまらない日々に花が咲いた

3.私だけの場所じゃなくなった

それから2週間後。

3限目が終了。
「私4限目抜けるわ。」
美琴と陽菜に手を振りながら席を立った。
二人も慣れたのか
「ばいばーい。お弁当は一緒に食べようね。」
と言っていた。
「はーい。」
私は後ろ向きに返事をしながら教室を出た。

『さあーてと、いつもの場所に行こうっと。』

非常階段の最上部に行き、床が冷たいから、
ひざ掛けを引いて座り、窓の外を見た。

『今日は晴れてるな。
あの頃、遊んでいた公園でよく空を見上げてた。
その時もいつもこんな天気だったなあ』

私は学校の誰も来ない秘密の場所にいて、
小さい頃を思い出していた。

5歳の時、私はよく公園で遊んでいた。
あの頃はそれほど社会がうるさくなかったから、
母が夕食作ってる間に目の前の公園で遊ぶことが多かった。

その時に時々遊びに来ていた6歳の男の子がいた。
名前なんだったかな?
冬になったら、全く来なくなって、それ以来見てない。

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