両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
 質問の意図を理解して頬が一気に熱くなった。
「ええと」
 私は視線を泳がせながら口ごもる。
「明日は金曜だからちょうどいいかと思ったんだけど、疲れているなら無理をする必要はないよ。また来月にしても……」
 私の体調を気遣ってくれる優しい彼に、慌てて首を横に振った。
「い、いえ。疲れてないので、大丈夫ですっ」
 頬を熱くしながら言った私を見て、翔真さんは小さく笑う。
「じゃあ、明日は一緒に寝ようか」
 私は真っ赤になった顔を見られないようにうつむきながら「はい」とうなずいた。
 月に一度。私は彼に抱かれる。それは愛し合っているからではなく、子作りのためだった。

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