甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る
朱音さん行きつけのお店、[コンフォルト]へ向かう。

ここへは、何度か朱音さんときたことがあるが、お料理も美味しいし、お酒も美味しく、接客もいい。それに、スタッフの顔立ちが整っていて、いつも賑わっている。

店内に、オーナーの代わりに息子さんの新さんが店に出るようになったことで、イケメンスタッフ目的の女性客が圧倒的に多くなり、朱音さん曰く、前は、落ち着きのあるダイニングバーだったのにとぼやいている。

朱音さんとオーナーの息子さんは、親同士が交流があり、幼馴染のようなものだと前に話してくれた。

「いらっしゃい」

「新くん、奥空いてる?」

店に入るなり気やすさから、朱音さんは、予約もなく席を指定する。

「あぁ。菜々緒ちゃんもいらっしゃい」

ぺこりと頭を軽くさげた。

相変わらず笑顔の素敵なイケメンぶり。女性客が、彼に会いたさに来るわけだと納得してしまう。
だが、彼は既婚者なのだ。

案内もなく席へ向かう朱音さんの後をついて、その後を彼はお冷とお手ふきを持ってついてくる。

「久しぶりだなぁ。おじさんとおばさん、元気か?」

「元気よ。歳をとっても仲良くて、こっちが照れるぐらい熱々なのは健在ね」
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