熱愛発覚中
6・ミチヲユケ
明けない夜はないーーなんて、本当によく言ったものだと思う。

「ーー何で朝がくるんだよ…」

ベッドから起きたのはいいけれど、私の躰はまだダルくて重いままだった。

なんだったら寝る前よりも疲れているくらいじゃないか…。

私は枕元で充電していたスマートフォンを手に取ると、電源を押してスマートフォンを起動させた。

電話帳から勤務先の電話番号を画面に出すと、そこに電話をかけた。

店長が電話に出たのを確認すると、
「おはようございます、高城です。

すみません、昨日の夜から生理痛がひどくて今も起きあがることができないくらいに痛いので本日はお休みをいただいてもよろしいでしょうか?」
と、私は欠勤することを伝えた。

我ながら古典的な欠勤理由だなと、自分でも思った。

でもヘタなことを言って、病院に行って診断書をもらってこいなんて言われたら面倒なだけである。
< 141 / 225 >

この作品をシェア

pagetop