大好きな君が勇気をくれたんだ
「また歌ってきたの…いい加減にしてって言ってるでしょ」

「何がだめなの」

「どうせ本気じゃないんでしょ」

「本気だよ!ずっと言ってんじゃん!」

「いい芹那?歌手っていうのはなりたいと思ってもなれるのは一握りの人なの。ほとんどの人はなれない。時間の無駄なのよ」

「うるさいっ」

私は自分の部屋へ階段を駆け上がった。

閉めたドアにもたれて座り込んで私はしばらく何もできなかった。
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