おばけなワタシとキラキラのきみ

わたしのともだち

それから先輩は閲覧室で会うたびに、わたしの小説を読んだ感想を教えてくれたり、わたしのおすすめの小説を知りたがった。

「この作者さんだったら、わたしはこれが好きです。笑えるお話が多い人なんですけど、これはちょっと感動するところもあって」
机をはさんで向かいあった先輩に、小説を紹介する。
「へえ、おもしろそう」
興味深そうに聞いてくれるのがうれしい。

先輩の人なつっこさにつられたのか、二週間くらいたった今はわたしも先輩には少しだけ人見知りせずに話せてる気がする。

「空に教えてもらった小説は今のところハズレなし」

先輩は超がつくくらい本を読むのが速い。
一日一冊は読んでるんじゃないのかな。

「このペースだとすぐに紹介できるのがなくなっちゃいそうです」
わたしは少しだけ困ってまゆを八の字にした。

「そしたら空が書いてよ」

先輩がわたしを見た。
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