白い空をまた君と見たくて
おそらく彼女は、私の中指を「えぐる」ではなく、「突き刺す」つもりだったのだろう。
先ほどまでの地獄を思い返して、体の芯が冷たくなった。
中指をかすった後の彼女のシャーペンは、先が曲がっていた。
「月野さんのせいで、私のシャーペンが曲がっちゃったぁ!どうしてくれるの?」
そうほざく…失礼、泣きそうになりながらこちらを見る彼女は頭がおかしいのかもしれない。
そう、この状況で私に非はない。