私の彼は、一途な熱血消防士
エピローグ

エピローグ

 年末に無理を言って退院した私は、現在実家で療養中だ。

 背中側の肋骨に入ったひびは全治三か月の診断を受け、三月いっぱいまで休職することとなった。バストバンドと呼ばれるコルセットみたいなものを巻いているけれど、胸が苦しいし、何よりも痛い。まだまだ痛み止めの薬は欠かせないでいる。

 足の火傷に関しては、真皮層まで損傷しており、治癒までに一か月以上かかるとのことだった。肌の表面にも広範囲にケロイド状の跡が残るらしく、職場復帰をしても、夏の水遊びで素肌を晒すことに抵抗が出そうだ。

 アパートをずっと空けておくのも不用心だから、誠司さんにお願いして、たまに部屋の空気を入れ替えてもらっている。

 四月からの新居も引き続きこのアパートに決めているので、足りない家具など、そろそろ買い足さなければならない。きっと一番最初に買うものはダブルベッドだろうけど、果たしてこの部屋に入るのか疑問が湧く。

 二月になり、少しずつリハビリをしようと、病院へ相談に行った。
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