【短編】クールな幼なじみと紡ぐロマン
傷と薬
 プロットのことは説明されてもよく分からなかったけれど、とりあえずどんなお話を書きたいか、登場人物の設定、最後までのあらすじを書けばいいんじゃないかって玲衣くんに教えてもらった。
 それが来週までの課題なんだって。

「平日は無理だけど、休みの日の午後とかなら時間が取れるから」

 当然のように来週の約束をする玲衣くんに逆に心配になった。

「玲衣くん、部活でいそがしそうなのに私にばっかり構っていていいの? 玲衣くんのやりたいこととか、友だちと何か約束があったりとか」
「いいの。莉緒の小説が上手くなるための協力が今俺がやりたいことだから」

 つん、と人さし指でおでこをつつかれた。
 そこまで言われちゃったら玲衣くんの時間を使わせるの悪い、なんて言えない。

「うー……ありがとう」

 だから結局お礼を言うことしか出来なかった。
 とにかく、協力してくれる玲衣くんのためにも頑張(がんば)ろう。
 改めてそう思った。
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