衝撃サイダーマン

足掻き

配送センターでは、通常業務で仕事をしていた檸檬。

いつものような穏やかな昼休みに昨日ぶつかった経理部の伊藤さんが、私達のテーブルへ来て、私に昨日のお詫びですと手作りで綺麗なラッピングされたひと口サイズのマドレーヌをくれた。

「わざわざすみません。手作りのマドレーヌまで…
ありがとうございます。」と檸檬がお礼を言うと笑顔でお辞儀をして休憩室から出て行った。

「中村さん、小林さんせっかくなのであとで休憩の時に食べましょう」とお昼休みから部署へ戻った。
檸檬は机の上にマドレーヌを置き、午後からの仕事を開始する。

マドレーヌは10個も入っていた。

3時になり、部内のみんさんにお茶とマドレーヌを添えて出した。

「いただいたマドレーヌとコーヒーです」と檸檬がみんなに配る。

中村さんと小林さんにも出すとマドレーヌを口に入れた小林さんが

「なんか、ちょっと味が微妙〜」と笑ってコーヒーを飲む。

部長や課長、はコーヒーだけでマドレーヌは食べてないが、係長はマドレーヌを食べてくれていた。
私もマドレーヌを食べてみた。

「う〜ん。小林さんの言う通りです…お砂糖が足りないのかなぁ。ハハ
いただいたのに文句言ってはダメですね!」

「どれ〜私も食べてみるわ〜」と中村さんもパクッと食べる。

「う〜ん。ハッキリ言って不味い。お詫びならもっと美味しい物にいて欲しいわね」と辛口のコメントだった。
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