衝撃サイダーマン
星夜はハァ〜とため息をついたが、それが2人の今回の契約に絶対に入れて欲しいという事項でもあった。

その代わり、2人にとっては格安でボランティアか!っくらいの契約金だった。

アメリカでは1年半もの期間なら億単位で稼ぐ2人だが、仕事内容もそれ程でもないし、とにかく日本に1年半も住める方が嬉しいらしい。

仕事に支障をきたさないという条件で、オタクのオフ会にも参加すると張り切ってるし、アニメやマンガのイベント参加すると契約書に入れた。

彼らにとっては仕事よりアニメの方が重要らしいし、日本語も勉強すると意気込んでいる。

オレには良くわからない世界だが…
大学に入学早々日本人のオレにアニメや漫画の事をしつこく聞いてきたマイクとサム。
ボロボロになっている日本の漫画本(ドラゴンボー◯)を知ってるか?と呼び止められたのが2人との出会いだった。
日本に帰国するたびに日本語だが漫画本とDVD等をお土産に渡すと涙ぐんで喜んでいた2人。

アニメから日本語を勉強もしていたが、(ドラゴンボー◯)の影響で自分の事を『オラは…』と言い始めたので『ボク』とか『オレ』って言うと教えたが、アニメの主人公のセリフを覚えて、どういう意味?と漫画本を翻訳させられた事もあった。

そんな2人だったが、システムエンジニアとしては超一流なのに、世界的な会社には行かず、起業したオレの会社に入った2人。

2人がいたお陰でオレは助けてもらいながら会社を経営していた。
帰国するから会社を売りたいと相談した時も、自分たちはフリーでやるから星夜の思う通り家族を助けてあげろ!っと背中を押してくれた。

今回も契約金など度外視で日本へ来てくれた。
オレの恩人にしてアメリカの大親友のマイクとサム。
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