衝撃サイダーマン
一瞬で
精算を済ませた星夜さんはビジネスバッグから昨日私がプレゼントしたカシミヤのマフラーを首に巻きコチラへ向いて来たので、私も星夜さんの方へ歩き、2人でホテルの入口へ行きタクシーに乗り込んだ。

マンションの住所を伝えて走り出した個人タクシーの運転手さんは年配の方だった。

まだ早朝の時間だというのに交通量は多いなぁと思った檸檬。
国道を走っていたタクシーの運転手さんが
「今朝はちょっと道が混んでますねぇ。」と話してきたので星夜さんは高速道路に上がるように伝えた。

「はい。じゃあこの先のインターから上がりますね」と運転手さんは答えた。

高速に上がっても交通量は多いが順調に流れていた。

タクシーの周りの車は大型トラックなどが多かった。前はコンクリートミキサー車でお隣は軽トラだが後ろをチラッと見たらダンプカーだった。

そんな檸檬の手を握ってきた星夜は笑顔だった。
檸檬も手を握り返したその瞬間……

隣の軽トラが少し前を走って右斜め前になった途端にパンクしたのかミキサー車の方へ突っ込み、タクシーは急ブレーキを掛けたが後ろのダンプカーに追突された。
< 190 / 243 >

この作品をシェア

pagetop