一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
しょっぱい涙
翌日、私はいつも通りに登校した。
下駄箱に靴を入れ、上履きに変えた時。
「あ…千代華ちゃん!」「おはよう、ちよかっち、」
「……、あ、おはよう!夢ちゃん、梨花ちゃん」
同じクラスの瀬戸里梨花ちゃんと亜城夢ちゃん。宿泊体験の時にすっごく親切にしてくれた美女さんたちだ。
でも急に話しかけてくるなんて、どうしたんだろう?
いや、話しかけられるのが嫌とかそう言うのじゃないんだけど……
「おはようっ、急でごめんなんだけど……」
夢ちゃんが、私に淡いピンクの洋封筒を渡してきた。
「これ、私に…?」
そう聞くと
「私じゃなくてね、……」「確か、美園先輩?だっけな、なんかねー、『これを羽瀬来千代華にに渡してくれ』って、言われたんだ」
「…みその…せんぱい?」
「そう、美園先輩……?美園先輩だよね夢。」
「うん、美園先輩だよ」