一途で嘘つきな先輩は、私を溺愛してきます。
でも、いいや。これでこそいつもの先輩。



「そういや、今日食事すんだっけ?」



「は、はい!優ちゃんがお父さんに暴露しちゃって……その、急でごめんなさいっ」


「ううん、莉子さんは会ったことあるけど彼方さんは会ったことないから楽しみ。」



やっぱり、知ってるんだぁ……


「あの、お兄ちゃんって電話の時とかってあんな感じー…ですか?」



「あーうん、あいつ俺の事大好きだからさ
泣きつかれる感じか説教かみたいな
ま、塩対応な俺が悪いっちゃ悪いけど」



「……?先輩が、塩対応?いっつも甘くないですかっ?」




「千代華限定」



「そ、そーですかっ……」



さっきから、笑顔で見つめてくるよ…っ、


「せ、先輩……っ、」



「ん?」


「今日のデート楽しみましょうねっ…!」



「……うん、もちろん」



私たちは、駅へと向かった。


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