年上幼馴染の一途な執着愛

不意打ち

翌日。


「夕姫」

「日向、お待たせ」


私の最寄り駅まで迎えに来てくれた日向と合流し、朝から不動産屋さんへ。
昨日日向と探した場所と、家に帰ってから自分で探した場所といくつかを内見することに。
土曜日だから混んでるかと思ったけれど、案外スムーズに進んで安心した。


「日当たりもいいし駅からも近いし、いいんじゃないか?」

「うん。収納もあるし、角部屋だし綺麗で良いかも」


内見もネットで見ていた通りのものが多く、細かいところを確認するくらいで終了。
その中でも今と五つほど離れた駅が最寄りのアパートで、三階の角部屋の空きがあり、家賃も予算の範囲内だったため決定することに。

今住んでいる物件の更新のタイミングじゃなかったのは痛い出費だけれど、真山さんが言っていた通り安全のための保険だと思えば納得できる。

早ければ二週間以内に入居できるらしく、しばらくは引っ越しで忙しくなりそう。

パパッと契約を済ませ、お昼を軽めに済ませてから今度は家具を探しに専門店へ。


「日向は何買うの?」

「ソファを新調したいんだよ。あとベッド」

「私もベッドほしい。あと小物」

「じゃあ寝具コーナーから見に行くか」

「うん」


エスカレーターに乗り、二階にある大物家具の寝具コーナーへ。
安くてしっかりしてそうなベッドを選んでいると、日向はもう決めたらしく


「夕姫、いいのあったか?」


と商品カードを持ってこっちにきた。
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