セレブ御曹司の恋を遠巻きに傍観するはずだったのですが。 ~能面顔の悪役令嬢は、それでも勘違いに気付かない~
16歳 〜チョコを渡してみよう〜
バレンタインの日。
私はトリュフを詰めた大中小の箱をたくさん、大きな紙袋に入れて登校した。
朝、学校の門から校舎までの並木道を歩いていると。紙袋が目立っていたのだろうか、中等科の双子が声をかけてきた。
私はまず彼らに、小さな箱を1つずつあげた。
そのすぐ後、校舎の横にあるグラウンドの側を歩いていると。
和くんが「おはよー。なあ、それチョコ?」と声をかけてきた。
――和くん……!
本日、瞳ちゃんが鈴木くんにチョコをあげる予定であるとも知らず、なんと、のん気な顔。
あまりに哀れなので、私は、中くらいの箱を1つあげた。
私はトリュフを詰めた大中小の箱をたくさん、大きな紙袋に入れて登校した。
朝、学校の門から校舎までの並木道を歩いていると。紙袋が目立っていたのだろうか、中等科の双子が声をかけてきた。
私はまず彼らに、小さな箱を1つずつあげた。
そのすぐ後、校舎の横にあるグラウンドの側を歩いていると。
和くんが「おはよー。なあ、それチョコ?」と声をかけてきた。
――和くん……!
本日、瞳ちゃんが鈴木くんにチョコをあげる予定であるとも知らず、なんと、のん気な顔。
あまりに哀れなので、私は、中くらいの箱を1つあげた。