セレブ御曹司の恋を遠巻きに傍観するはずだったのですが。 ~能面顔の悪役令嬢は、それでも勘違いに気付かない~
※※※※
6月中旬。
今日は、仲田くんに誘われて、王明大学居合道部の、試合見学に来た。
仲田くんは、昨年のオープンキャンパス以来、ときたま、青石さん――弟の方――と連絡を取り合っては、色々と情報を貰っているらしい。
今日は、青石さんの方から、居合道部に興味があるお友達も連れておいで、と声をかけてくれたそうだ。
「こんにちはー。」
「こんにちは、仲田くん。それと、去年体験に来てくれたお友達かな?」
青石さんは私の方を見た。
優しい話し方に、たおやかな雰囲気。
やっぱり素敵~。
兄の方とは、大違いだ。
「こんにちは。黒瀬百佳です。」
「百佳ちゃん、よろしくね。」
素敵な人からの、いきなりの百佳ちゃん呼びに、私は内心ちょっと舞い上がった。
まじまじと顔を見られると、ちょっと恥ずかしい。
6月中旬。
今日は、仲田くんに誘われて、王明大学居合道部の、試合見学に来た。
仲田くんは、昨年のオープンキャンパス以来、ときたま、青石さん――弟の方――と連絡を取り合っては、色々と情報を貰っているらしい。
今日は、青石さんの方から、居合道部に興味があるお友達も連れておいで、と声をかけてくれたそうだ。
「こんにちはー。」
「こんにちは、仲田くん。それと、去年体験に来てくれたお友達かな?」
青石さんは私の方を見た。
優しい話し方に、たおやかな雰囲気。
やっぱり素敵~。
兄の方とは、大違いだ。
「こんにちは。黒瀬百佳です。」
「百佳ちゃん、よろしくね。」
素敵な人からの、いきなりの百佳ちゃん呼びに、私は内心ちょっと舞い上がった。
まじまじと顔を見られると、ちょっと恥ずかしい。