その生徒会、取扱注意につき!

第1話❥理事長からの重大発表






「ハァ…。本当に意味がわからない。理事長ってばいったい何考えてるの?」

そう呟いて、足取り重く理事長室へと向かう私の名前は、西藤立栞(りつか)。

高校2年生。そして、白浪女学院の第90代生徒会長でもある。

私が通う私立白浪女学院は、来年で創立100周年を迎える歴史ある学園。

『清く、正しく、美しく』『文武両道』を校風に、勉学、スポーツと幅広い分野で活躍する人材を育成してきた。

そんな学院の卒業生の中には、アナウンサーや学者、スポーツ選手まで幅広いジャンルにおいて、多数の著名人が名前を連ねている。

かくいう私も、そんな校風に憧れ、白浪女学院を受験したわけなのだが…。

先ほどの理事長の衝撃発表に私を含めた学院の生徒全員が戸惑いを隠せないでいた。

「立栞…。白浪女学院はこれからどうなっちゃうの?」

「会長〜。私、黒涼高校と統合なんて絶対に嫌です〜!断固反対ですからね!」

生徒会副会長で、同じクラスの崎永有紗(ありさ)と、1年生で書紀の古川美心(みこ)も不安そうに私の後ろをついてくる。
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