その生徒会、取扱注意につき!

「お前って変わってんね」

「そう、かな…?」

「自覚なし?つか、そもそも、いくら生徒会長だからって女1人でうちに来る時点で普通じゃない」

「うちの素行の悪い噂知ってるでしょ」そう言って史緒くんは、やれやれと小馬鹿にしたように肩を竦める。

「うーん…。でも、私は白浪女学院の代表でここに来てるし。本当に黒涼高校と統合して、大丈夫なのか、見極める責任があるもの。それに…今回の統合に関して正直言うと、性急すぎると思ってる」

「…へぇ?それを俺に言って何企んでんの?俺が統合に反対してるの知ってるよね?」

ジッと私を見つめる史緒くん。
その瞳は、私を訝しんでいるように見えた。

「別に何も企んでなんかないわ。ただ、史緒くんや私の後輩みたいに一部の生徒の中には統合を望んでいない子達がいるってことは認識しとかないといけないし、その子達の気持ちを無視して統合を進めるのは間違ってるって思うから」

「ふーん?白浪の生徒会長様は優しいんだなぁ。俺達の心配までしてくれるんだ」

クスッと不敵な笑みを浮かべた彼に私は小さく頷く。

「当たり前だよ。今回の統合で少なからず被害を受けてるのはうちだけじゃないもの。ちなみに、黒涼高校の他の生徒さん達は今回の統合についてどう思ってるの?」
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