その生徒会、取扱注意につき!
気づけば、ポロッと本音がこぼれる。
私にも、父方の親戚で同い年の男の子が1人いるらしいけれど物心ついてからは会っておらず、あまり記憶にはなかった。
だからこそ、琥太郎くんと杏花ちゃん。
それに伊緒くんと史緒くん。
仲良しの兄弟がいることが素直に羨ましく感じる。
あれ?そういえば千歳って兄弟とかいるのかな……?
「はいはい。琥太郎の妹自慢はそこまで!とりあえず、チャチャッと2人でメニュー考えちゃってよ。俺はオシャレで可愛いやつ希望!あと、美味しいやつね」
タイミング悪く、バサッと私達の話をぶった切って、難しい注文をしてくる史緒くん。
無理難題な注文に、私が苦笑いを浮かべていると。
「じゃあ、俺も……」
「千歳はだめだよ。料理が壊滅的にできないんだから邪魔になるだけだし」
「…………ちっ」
ニコッと素適な笑顔で伊緒くんが、千歳をけん制する。
小さく舌打ちをする千歳の様子が気になったが、彼が反論しないところを見ると、本当にそうなのだろう。
「じゃあ、琥太郎くん。頑張ってカフェに合うメニュー考えよう」
「はいっ!立栞先輩……!」
せっかく参加するんだもん。
私も黒涼祭、楽しまないと損だよね。
やる気に満ち溢れた琥太郎くんの返事につられ、私も気合を入れ直したのだった――。