《番外編》妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました
たまにはこういうゲームも、アリだよね
「やったぁ! また勝っちゃった!」

 とある休日、俺の部屋でテレビゲームをして勝った亜夢が嬉しそうにはしゃぎ出す。

「亜夢、本当にゲーム初めて?」
「うん。ほぼ初めて。私こういうのは苦手で、昔一度やったけど全然ダメで、それ以降やって来なかったんだよね。友達の家にあっても、見てるだけだったの」
「本当に? さっきのとか、どう考えても初心者の出せる技じゃ無かったんだけど……」
「そうなの? 適当にボタン押してたら出来ただけだけどな……」

 部屋を片付けていたら実家から持って来ていたゲーム機が出て来た事で、亜夢がやった事ないというので教えながらやってみたものの、本人曰く素質は無いと言うけど、俺からすると、結構素質があるように思えて仕方ない。

 しかも、少し手加減していたにしてもこのゲームは結構やり込んでたものだったから、初心者の亜夢に負けた事がちょっとだけ悔しかったりする。

「うーん、やっぱり亜夢には素質あるよ。これじゃ他のゲームも負けそうだな……」
「そんな事ないよ。さっきのはきっとまぐれ。それじゃあ他のもやってみよう?」
「うーん、そうだなぁ……」

 他のと言っても、今やっていたものより複雑な操作が必要だったり、RPG系のものが殆どで勝負に使えそうなソフトが見当たらない。

 かと言って、このままこのゲームをやり続けていても亜夢が上達していくだけで、俺が勝てそうに無い。

 何か他に無いかと辺りを見回していると、俺の視線の先にある物が見えた。

「それじゃあさ、次のゲームに負けた方は勝った方の言う事を一つ聞くってのはどうかな?」
「うん、いいよ」

 俺の提案に素直に頷く亜夢。
 どのゲームをやるのか気になるようでソワソワしている中、

「それじゃあこれをやろう」

 俺はある物を手に取ってそれを亜夢に見せた。

「!!!」

 すると、見た亜夢が、「そ、それは……ちょっと……」と突然渋り始める。

「ん? どうかした?」
「……えっと、そ、それは……その、ゲームに使う物じゃ、無いよ?」
「そんな事ないよ? ってか亜夢だってこれ見てどうするか分かってるじゃん。結構メジャーなゲームでしょ?」
「そ、それは……その……」
「まあいいじゃん? とりあえず始めよっか!」

 俺は手にした物の箱を開けて中身の袋を取り出して封を開けると、棒状のお菓子を一本出した。
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