籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
わたしは、降伏の代償としてRULERに囚れることとなった。


しかし、囚われると言ってもなにかをされたわけではない。

わたしは普段と変わらない生活を過ごしていた。



数日後。

週始めの月曜日。


わたしは支度を整えると、久しぶりの学校へと向かった。


わたしが歩道を歩いていると、角から2人組の男女がやってきた。


…襟足の長い金髪。

雅人くんだ。


一瞬、雅人くんと目が合う。


「あっ…。雅人くん、おはよ――」


と言いかけたけれど、雅人くんはすぐに視線をそらしてわたしの前を歩いていった。

その隣には、付き合ったばかりのあの彼女の姿が。


「ねぇ、まーくん。さっきの人、知り合いなんじゃないの…?」

「…えっ、まぁ…うん。でもただ同じクラスなだけで、そこまで仲よくねぇから」
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