籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
そうして十座は妃候補を入れ替えていき、そばには自分が選び抜いた女の子2人を置いているのだ。


妃候補は、その証として首にチョーカーをつけられる。

小さなしずく形のトップがついたチョーカーだ。


わたしのものは、銀色のトップ。

茉莉花さんのものは、金色のトップ。


これらは純プラチナと純金でできているらしく、その価値で妃候補の順位が決められている。

つまり十座のお気に入りは、茉莉花さんが1位でわたしが2位。


わたしにとって、そこがせめてもの救いだったりする。


わたしが見る限りでも、十座は茉莉花さんに夢中。

常に茉莉花さんは十座のそばにいる。


だからこそ、妃候補のNo.2であるわたしは、限られた行動範囲内であればまだ自由に出歩くことができる。


妃候補はRULERの中でも地位が高いようで、みんなわたしに敬語。
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