悠久の絃 2
律先生が席を立った。


そして、ステートを持ちながらソファの前に立っている。



「絃ちゃん?…あ、立つのしんどいか。」


ちょっとごめんね〜と朝と同じように抱っこされてソファに寝かされた。

脇に体温計を挟まれ、冷蔵庫にあったペットボトルを首に当てられる。


「聴くから、ゆっくり深呼吸して。」



「………ん、しんどいな。悠がそろそろ仕事終わるから、なんか買って来てもらうか。何食べたい?」


フルフル


「お腹空いてない?」


コクッ


「わかった。俺、洗濯物とか干して来るから、ここで寝ててな」


…コクッ


律先生は私にブランケットをかけてから、リビングを出ていった。


重だるい体を休ませるために、私は深いところへ潜って行った。







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