50円玉に、願いを込めて。


(そんなの考えるなんて、
おこがましいよね...............っ、)



そう思っていると。



「...............、澄乃さ、寂しいってこと?」



確かめるように、問いかけるように。



そう尋ねてきた善利くん。



「.....................っ、」



言葉は出せなくって。



かわりに、コクリと頷くだけ。



すると、善利くんは。



「............やば、ふつーに期待する。
期待しちゃダメなのに、ごめんな、」



そう言って、
手を伸ばして、私の頭に手を置くと。



そのまま優しく、
子供撫でるように、ヨシヨシとしてくる。


< 11 / 26 >

この作品をシェア

pagetop