隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。
「っ……、」


 昨日、初めて通じ合えたと思った。

 できなかった恋の続きができると思った。

 わたしが優成を愛おしく思うように、優成もわたしを愛おしく思ってくれてるって、確信していた。


 昨日出し尽くして、もうしばらく出ないだろうと思っていた涙が、冷たいそれになってボロボロとあふれ出す。


 とうとうステージの真ん中まで連れてこられたわたしは、足がすくんでペシャッとその場に座り込んだ。

 優成は問答無用でわたしの額にこつん、と銃口を突きつける。


 見上げると、何にも思ってなさそうな瞳でこちらを見下ろす、最愛の人。



「嘘だよね……優成……」



 声を震わせたわたしに、優成は目を細めて笑う。

 その目があまりにも美しくて、前世で最期に見た光景と重なる。



「運命は……変えられないってこと……?」



 ねえ優成

 笑ってないで答えてよ



 そして優成は、引き金を引いた。




 
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