君と奏でる世界は、虹色に輝いている。

まずは、事前に思いついたフレーズやメロディーをダビングした音源を聴かせてもらって、気に入ったものがあればそのまま本番のレコーディングで使うし、イメージに合わなければもう一度考えてくれるらしい。

でも、私は事前にダビングした音源で大満足だった。

「最初から私のイメージ通りです! 一度この音源で歌ってみていいですか?」

興奮気味に言って、レコーディングブースの中へ入った。

そして、スタッフに音源をかけてもらいながら歌い始めた。

流れてくる遠坂さんの音を聴きながら歌ってみると、彼の作った音と私の歌はとても合っていると実感した。

「やっぱりこの音源すごく曲に合ってるし、歌いやすいです!あとはイントロとサビでストリングスと同じフレーズ弾いてもらっていいですか?」

「うん、その方が優しくて温かみのある感じになりそうだね」

私の意見に納得して、早速用意してあったアコースティックギターを手に遠坂さんがメロディーを奏でる。

そしてコードやメロディーを打ち合わせしながら決めていき、そのままスムーズにギターダビングが終了した。

「まだ時間あるから仮歌も録ってみる?」

「そうですね、歌ってみます!」
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