ぴか★すき

Real☆KiSS


「はぁっ……はぁ…」



タクシーから降りたあと、必死で走ったせいで、息があがる。

息を整えなくちゃと思う自分と、
そんなもの関係ないから早く!と思う自分がいて、
余計にあせる。


でもそんな僕のあせりは、
50メートル先にいる片山さんに気付いた瞬間 消えてしまった。



僕に気付いた片山さんは、携帯を耳に当てたままベンチから立ち上がった。

そして
片山さんの瞳からは
ぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。



< 150 / 180 >

この作品をシェア

pagetop