あの子と私
「誰?今日から宜しくお願いしますって、うちに住むの?」


母親は私の問いかけに怒鳴るように言った。


「いいから連れて来なさい!!」


私はその怒鳴り声に一瞬ビクンとして小さな声で答える。


「はい…」


そして急いで真雪の所に行くと、真雪に言った。


「どうぞ、上がって」

「お邪魔します」


そう言って真雪は笑顔を溢す。

私は真雪を連れて母親の所へと向かう。

今日から一緒に住むのかな?

お母さんは…何かよく分からないけど、仲良くなれるといいな。


そしてリビングに着き立ち止って母親に言う。


「お母さん、真雪ちゃん」


母親の視線は私ではなく、後ろに居る真雪にあって、今迄見た事がないくらいの鬼の形相に変わっていくのが、怖いくらい伝わって来る。

何……?

やっぱり今日のお母さんは…おかしい


「お母さん…?」


母親は私の言葉には反応せず、真雪を凄い目で睨みつけて言った。


「私はね…貴女をこの家に入れるのは反対だったの…。私の家庭を壊したら許さないわよ?!」


怒りを露にする母親とは反対に、真雪は大粒の涙を浮かべ、黙ったままだ。


何だかよく分からないけど、真雪ちゃん可哀想

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