監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。


「あ、あの、若…だれかをあの事件のスケープゴートにするつもりで?」


「…タネを明かしたら、おまえ、逃げるだろ。安心しろよ、ムショの居心地はそんなにわるくねぇぜ」


「!」




 さぁっと青ざめた若衆を見て、「はははっ」と大笑いした。

 からかいがいがあるやつだな。


 手のうちなんざ明かさねぇさ。

 すべてを知ってるのは、俺だけでいい。


 俺はポテトを口に入れて、バーガーにかぶりついた。



< 171 / 289 >

この作品をシェア

pagetop