監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。


赤城(あかぎ)会のもんだ。名前は知る必要ない』


『赤城会?日本一の暴力団の?そんなひとに会ういわれはないんだけど。誘拐でもしたわけ?』


『そのとおり。嬢ちゃんには監獄学園についてはなしてもらう』


『学校のはなし?いやに決まってるでしょ』




 誘拐された?私が?赤城会に?

 どうして、目的は…学校の情報を得るため?

 …ぜったいにはなさない。




『嬢ちゃんの意思は関係ない。もうすでに自白剤は効いてる。たとえばそう、1年の教室は学校のどこにある?』


『教室棟の4階。自白剤ってなに、どういうこと?』




 あれ…私、いまの口に出した?

 答えちゃいけないのに!


 あせりが湧いてくると、目のまえの男はにやりと笑った。
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