監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。
おまえを1人、置いていくわけないだろ。
『ばか、ゆーな…逃げろ…うっ』
『テツ!?おい、しっかりしろ!…くそっ』
俺は死体の海に駆け寄って、やつらの服をありったけ剥ぎとった。
それらをテツのもとに持ち帰って、必死に止血する。
その過程で俺も血まみれになったが、そんなのは気にしてられなかった。
『ライ…』
『んだよ、だまってろ!』
どんどん呼吸音が弱くなっていってるテツが、俺の服を掴む。
目も開けないまま、テツは口をうごかした。
『にげ、ろ…』
それが、最後に絞り出した一言だったかのように。
テツの腕が落ちて、それ以上しゃべらなくなる。
『…テツ…?』