パブリックダーリン~私と彼と彼氏~

darling4.)

「…お邪魔します」

まだ誘われたことはなかったけど、行ってみたいなぁって思ってた。

でもそんなのドキドキしちゃって上手く話せないかもしれないって想像するだけで胸いっぱいだったのに、こんな形で彗くんのお家に呼ばれるとは思ってなかったよ。

「入れば」

「……。」

わかってはいたけど、そっちの彗くんね!!

もちろんそっちの彗くん想定して来たんだけどね!?

ちょっとワンピースなんか着ておしゃれして来ちゃった自分が恥ずかしい!

“教えてやるよ、俺が誰なのか”

そうやって昨日言われたから…
私はここへ来たんだもん。


彗くんは私をここへ呼んだこと、記憶には残らないのかな。


「失礼します…」

並べられたスリッパを借りて家に上がらせてもらった。

スマホで送られて来た地図を見てここまで来たけど、すごく立派な家だなぁ玄関も広いしキレイだし。

ここが彗くんの家かぁ。

「いらっしゃい。あ、君はこなだの…」


柏木先輩だ!

そうだよね、ここは柏木先輩の家でもあるんだもんね普通にいるよね!?


「こんにちは!小村紫衣ですっ!」

「こんにちは、遊びに来たんだ?」

「は、はい!」

うーん…遊びに来た?
とはちょっと違うけど、そこはそーゆうことにしておくのがいいかなぁ。

「ゆっくりしていってね」

にこりと優しく微笑む姿は彗くんに似てるなぁって思った。
こっちの目つきの悪い彗くんは柏木先輩のことを見向きもしないけど。

「ありがとうございますっ」
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