機動装甲ⅡR
PHASE03

真紅郎

思い出した。

二機を撃墜した時点で、俺は敵機の事に思い当たる。

CAM-001 ドラグーン。

確か国連軍の次期主力機トライアルで、帝重工のソルジャーカスタムと共に最終選考にまでもつれ込んだ機体だ。

開発元はコンロット・エンタープライゼス…。

「先日基地を襲撃したテロリスト機も、コンロット社の仕業か…!」

俺はメインレバーのトリガーを引く!

出力30%に設定したハイバスターランチャーが、赤い閃光を撃ち放った!

しかし、残る一機のドラグーンはこれを回避。

こちらの攻撃パターンを読んでいたらしい。

先に撃墜した二機とは、明らかに動きが違う。

あのパイロットは、できる…!

敵機も手にしたビームマシンガンを乱射!

俺は反射的にレバーを傾け、その射線をかわす。

が、その回避パターンをも読まれ。

「っ!」

回避後の位置にビームの弾丸を撃ち込まれる!

「このっ!」

乱暴な機体操作。

背部可変翼とスラスターが悲鳴のような音を上げ、それでも俺の意思通りに回避運動をとった。

< 21 / 40 >

この作品をシェア

pagetop