Snow magic
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「ほい、お待ちどーさん。」


と図ったかのように瀬田さんがやってきた。

おそらくいつも頼む、焼き鳥と白飯とサラダを持ってきたのだろう。

 


「ありがとうございます、瀬田さん。」


なんて、ハルは何事もなかったかのようにいつも通りだが、俺は全く違った。



……声も発せないくらい動揺している。




さっきから、ハルのあの言葉が頭の中で何度も何度も再生される。




『ほんとにさ、いつまで逃げてんの?……あいつのこと奪うけどいーの?』




……まさか、ハルはずっと…、椛が好きだったのか……?


嘘だろ……?まさか今までずっと一緒にいた俺らにも悟らせないように隠し続けていたのか……?

いや、これだけ一緒にいたんだから、変化に気づかないわけがないけれど……。




「さて、飯が来たことだし。食べるぞ?」


とぼけるような態度のハルに、わざと焦らされているかのようだ。




「……はぁ。わかったよ。」


料理が冷めるのも良くないと思い、諦めて食事をすることにした。

  





「はぁー、食った食った。あ、瀬田さんーウー ロン茶もらっていいっすか?」


「はいよー!」



あれから沈黙の中、俺ら2人は食事をした。

お互い全く話さなかった。



……かわりに俺はずっと考えていた。




俺は何がしたいのか、これからどうしたらいいのかを。




……ま、結論なんて出るはずがなかったけれど。


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