問題児は座敷わらし
最後の思い出

最終話

大人になってから気づく。

世の中、なんてちっぽけなんだろうって。


今は、世の中の小ささにお腹を抱えて笑えるの。
私が、こんなちっぽけな空間を全てだと思い込んでいたことに涙が出るほど笑えるの。

そんな小さな空間で真面目に努力できる人を貶すわけでは決してない。

でも、この箱が全てだと
思い悩んで傷つくには、
あまりにも馬鹿馬鹿しすぎると思うの。

たった1人の大人の言葉で、
たまたま近くにいただけの大人の言葉で、
自分自身を否定してしまうにはあまりにも早すぎる。

思い悩んだ時間は返ってこない。
やり直せない。

それに、大人はそんな言葉忘れてしまっている。
「そんなことで」って笑うんだ。
見えない傷は治らない。
痛くなくなるかもしれないけど、傷跡は残ってる。
そんな傷跡を見てまた痛む気がしてる。

それを傷つけた大人は知らない。

知らないでいつか傷つけた人に笑いかけるんだ。

正直、それでいい。
その傷の分、優しくなろうとする。
素直になる。
思い悩んだ時間は、そうやって変化していく。


だから、私はこれからを見つめたい。
私が誰かに。
その誰かが別の誰かに。

あの箱だけが全てじゃないと言えるように。
全てじゃないけど必要な場所だとも言えるように。
一緒に怒れるように。
一緒に考えれるように。
そして最後は背中を押せるように。

少しは過去の私のために。

少しずつでいい。


そうして私は乗り過ごした青春を

忘れていくのである。
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