三日月だけが見ていたふたりの輝かしい生活
追記
「あのさ、思ったんだけど」

「何?」

「バレンタインデーの手作りチョコの子って」

「え?別に何も関係ないよ」

「今、慌てた」

「慌ててないよ」

「いや、マジで、アタフタと」

「じ、じゃあバレンタインデーにダブル不倫しそうになった課長さんて」

「え?何もないって」

「今、目が泳いだ」

「泳いでない、泳いでない」


 月は呆れてふたりの生活を見ていた。

 でも、好きじゃなきゃ詮索なんてしないよね。

 愛があるから故なんだよね、と月は思った。

 好きな人を知りたいと思うその先には、心で描いた幸せがあるのだから。


             おしまい
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