【完結】年の差十五の旦那様Ⅰ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷だと言われる辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~【コミカライズ原作】
 ……それに、はっきりといえば私の世話をするお庭は生き生きとはしているものの、まだまだデザインなどが未熟。庭師の手を借りながら、ゆっくりと成長をしているとは思うけれど……。

「ですが、私のお庭よりも庭師の方が上が世話をしているお庭の方が、綺麗ですよ。……その、私はまだまだ未熟ですから……」
「いや、今日はシェリルが世話をしている庭にする。……それに、わざわざリスター家のためにいろいろと考えてくれているのだろう?」

 ……確かに、そうだけれど。そう思って私は俯いてしまうけれど、それ以前に私がリスター家のために頑張ろうとしていることは、ギルバート様にはお話していない。……どこかの誰かが、勝手に教えたのね。後で、しっかりとくぎを刺しておきたいぐらいだわ。……せっかく、内緒にして後で驚かせようと思ったのに。

「……シェリル?」
「私……その、そのことは、内緒にしていたのですけれど……?」

 いじけたような目でギルバート様を見つめてそういえば、ギルバート様は一瞬にして「やってしまった」というような表情になられる。……まぁ、別にいいのだけれど。バレてしまった以上、もう隠し通すことは無理だろうし。この際、開き直ってしまおうか。……そう思えるようになっただけ、私は強くなっている。

「まぁ、よろしいです。バレてしまった以上、今後はもっと堂々と行動します」

 今までは、バレないように気を使って行動をしていた。けど、それももうお終いね。これからは、堂々とリスター家のために動いてみたい。そう思って私がギルバート様に微笑みかければ、ギルバート様は露骨にそっぽを向いてしまわれる。……それからしばらくして、私の方にぎこちなく手を差し出してこられた。

「ウィリスローズが、見たい。案内してくれ」

 その手と同時に、そんな言葉をかけられる。なので、私は笑みを浮かべて「はい」と返事をしてその手に自らの手を重ねた。ウィリスローズが咲いているのは……ここから、もう少し歩いた場所。私が、ガーデニングを始めた、場所。
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