この青空に、君と生きる未来を誓う。
突然のライバル宣言
あっというまに、模試当日。
会場は家から電車で30分ほどの駅にある大学。
会場に着いて自分が試験を受ける教室を確認し、中に入る。
既に来ている人達はそれぞれ勉強に集中していて、緊張感が漂っている。
試験前に監督の先生が注意事項などを説明して試験が始まった。
問題に集中してひたすら答えを書いていく。
そして、ようやく全教科の試験を終えて教室を出た時だった。
「久遠くん!」
階段から久遠くんが降りてきたのが見えて、声をかけた。
「あれ? 天音さん」
「偶然だね。久遠くん、上の教室だったの?」
「うん。っていうか今日の問題全体的に難しくなかった?」
「そうだね。やっぱり、夏休みから受験勉強も本格的に始まる感じだしね」
「あ~あ。俺、第一志望の判定微妙かも。天音さん、このまま帰る?」
「うん」
「俺、今日用事あって途中で降りるけど、一緒に帰らない?」
「いいよ」
塾の帰りと同じようにふたりで駅に向かい、電車に乗る。
「天音さんは今日の模試も余裕だったんじゃないの?」
「まぁまぁできたかなって感じだよ」