この青空に、君と生きる未来を誓う。

彼方くんとのケンカの原因が久遠くんのことだから、さすがに本人を前にして本当のことは言えない。

そう思って黙り込んでいたら、

「彼氏とケンカした?」

言い当てられて、思わず顔を上げた。

「当たりだろ? ここじゃなんだから、帰りながら話そう」

久遠くんが私を促して、教室を出た。

「ケンカの原因。多分俺だよな」

「え……?」

「俺と一緒にいるところ見られて、誤解されたんじゃない?」

「……ごめんね」

「なんで天音さんが謝るんだよ? 謝るのは俺の方だって。明日から隣に座ったり一緒に帰るのは控えるよ。それで少し間を置いて、もう1回彼氏とちゃんと話してみたら?」

「……うん。ありがとう」

こんな風に気を遣ってくれるなんて、久遠くん、本当にいい人なんだ。

久遠くんの言う通り、今は彼方くんとは少し距離を置いた方がいいのかもしれない。
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