この青空に、君と生きる未来を誓う。
幸せになろう
「卒業証書授与」
体育館に、司会進行役の先生の声が響く。
代表に選ばれた生徒が壇上に上がって、校長先生から卒業証書を受け取る。
送辞、答辞、校歌斉唱、予定通りに卒業式が終わって、
「卒業生退場」
たくさんの拍手に包まれて体育館を出た。
退場する途中、少し涙ぐみながら拍手してくれてるお母さんとお父さんの姿が見えた。
「優羽ちゃん、お疲れ」
外に出ると、陽依ちゃんが声をかけてくれた。
「なんか、あっというまだったね。高校3年間」
「ホントだね」
色んなことがあったけど、こうして卒業の日を迎えると、あっという間だった気がする。
「今までありがとう」
「こちらこそ。大学生になっても、また遊ぼうね」
「うん」
ふたりで話していたら、
「春日」
少し離れた所から陽依ちゃんを呼ぶ声がした。
「あ、霧谷くんが呼んでるよ。行ってきなよ」
「ホントだ。じゃあ、またね、優羽ちゃん」
陽依ちゃんはそう言って、嬉しそうな笑顔で霧谷くんのところへ行った。