この青空に、君と生きる未来を誓う。

近づけない距離


ほとんど眠れずに迎えた翌朝、起きて鏡を見たらクマが出来ていた。

……学校行きたくないな。

今日、日向くんに会ったら、どうしたらいいんだろう。

カーテンを開けると、空はどんよりした曇り空で、今にも雨が降ってきそうな天気。

もうそろそろ梅雨なのかな。

こんな暗い気分の時に天気まで曇りだと、ますます気分が暗くなる。

重い足取りで学校へ向かい、席に着く。

日向くんはまだ来ていないみたいだ。

私のクラスでの様子は相変わらずで、陽依ちゃんとも離れたまま。

まさかとは思うけど、昨日の夜誰か見ていた人がいたらどうしよう。

私も日向くんも私服だったから、気づかれてないといいけど。

結局あまり授業に集中できないまま、4時間目の授業が終わった。

日向くんの席は朝からずっと空席のままだ。

今日は学校に来なさそうで、少しホッとした。

今はまだ、どう接したらいいかわからないから。

昼休み、屋上へ向かうため廊下を歩いていたら「天音さん」と偶然すれ違った星野さんに声をかけられた。
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