幼なじみの先輩が溺愛してくる!



「音央」


「ん?」


「私ね、音央みたいになりたいのっだから、もう1人でも大丈夫だよっ」


「...あのね、俺が通ってる高校は、藍の中学みたいに賢い奴らばっかりじゃないの。看護科だけじゃなくて普通科とか福祉科もあるし、馬鹿な男が藍みたいなかわいい子を怖がらせちゃうことだってある」


「うん」


「俺は藍に傷ついて欲しくないんだよ」


「...わかった」


私が女の子らしいから危ないって意味だよね

じゃあ、

髪切ってかっこよくなろうかな!


そうしたら音央は安心だよねっ


よしっ


でも...やっぱりままが褒めてくれたこの髪は切りたくないな

'やっぱり藍はボブが似合うね'

ままはいつもそう言って私の髪を触ってた

病室で


ままも私と同じ病気だった

心臓の病気


手術する前に亡くなっちゃって

私は、しばらく立ち直れなかった

そんな時にストレスで発作が出て、初めて私の心臓の病気が発覚したんだ

病院で発作が起きたことで私は助かった


「藍、暗い顔しないで」


「音央」

「俺は藍の笑った顔が好きだよ」


そう言ってほっぺをむにむにしてきた


「へへ、ありがと!」


よしっかつら家にあったよね、

明日からそれでいこう


「着いたよ」


いつのまにか着いてた、


「1年の教室まで案内するよ」


「ねね、なんかみんなから見られてる気がするんだけど」



「藍がかわいいからじゃない?」


「音央がかっこいいからだよね」



「あ、今日早帰りだよね。1年の教室前のろうかで待ってるから一緒に帰ろう」


「うんっありがと!」


「ちなみに内科検診も今日だけど大丈夫?」


「え、?」


「うちの高校は始業式の次の日が内科検診だからね。学科一斉で行われて俺ら看護科の3年生が手伝いをするんだ」


「えっと、なにがあるっけ」


「今日は視力、聴力、BMI、心電図と校医の診察かな」


「でも心電図カルテ書いてないよ?」


「朝のHRでかかされるよ」


「そうなんだ」


ペースメーカーを埋め込んだ私は障害者手帳を持ってるんだけど、

今日持ってくるの忘れた気がする...

後で探そう


「着いたよ」


「送ってくれてありがと!」


「うん、じゃあまた後でね」


「うん」


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