先輩と後輩の関係。




寝室に来たって怒りは治ることを知らない。



『むかつく!』

と、ぶつぶつ呟きながら1人で耐えていた。







ひろくんと舜くんの会話が聞こえるけど、私の話とは全く関係ない話をしていた。




何の話をしているんだろう…ゲームの話かな?

ムカつきながらも気になっちゃっている自分に対して腹立たしくて、今は何もかもが負の連鎖だった。







あれからどれくらい経ったんだろう。

突然、「凛」と呼ぶ舜くんの声が聞こえた。





けど、今は話したくなくて無視をしていたら…部屋のドアが開いて灯りが見えた。




私は一瞬にして、寝たふりをした。



舜くんがどこにいるかは何となくわかる…

恐らく、手を伸ばしたら触れるところに座っているはず。





「凛」



と、名前を呼ばれた後にキスをしてきた舜くん。




今すぐ抱きつきたい気もするけど、さっきのことを考えたらそんな事は出来ないから寝たふりを続けた。






「おやすみ」





そう言って、舜くんはまた部屋を出て行った。




もう、この人何なんだろう…

どれだけ好きになったら気が済むんだろう。





ムカつくけど、好きすぎる。

悔しいけど、まんまと舜くんの思う通りにやられた気がする。






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