先輩と後輩の関係。
16-




仕事中は手が届きそうなところに立っている時もあれば、背中しか見えない時もあるけど…自分の視界に入っているだけで安心する存在。





誰にも負けないくらい大好きな事を再認識する。

それは、胸を張って言いたいと思う。






帰り際に「こっちきて」と柚香に呼び出され、手を引っ張られた。





『なになに』

「黙ってついてきて」





そう言う男前な柚香。



お店を出て、颯爽と連れて行かれたのはカフェ。

龍生と3人だと来ないようなお洒落な雰囲気のカフェで、見た目から新鮮な気分だった。







聞かれることは何となくわかっていたけど、自分からは触れることなく逆に避けていたかもしれない。




けど、柚香がスルーするわけがなくて…

「何があった?」と、真正面から質問されてしまった。





『ん〜何もないけど』

「何もないなら、何もないように振り撒いなよ。私、そんな頼りない?」

『ありすぎるよ』

「いつでも私は凛の味方だよ」

『ありがとう』

「最近の凛、顔がやばいよ」

『何でこんなうまくいないのかな』







柚香に隠し事をしても無駄だし、正直に話そうと思い…私が怒っていること、私が思っていることを話した。







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