先輩と後輩の関係。
少し時間がたち、落ち着いてきたかなと思ったところで舜くんに「凛」と名前を呼ばれた。
『…ごめん』
「次こそは幸せになろう、凛。な?」
『ぅん』
今なら些細なことでさえ、幸せになれる気がする。
「お水持ってくる?」
『自分で取りに行く』
と、
舜くんの手を離し、立ち上がって部屋に向かうと舜くんも着いてきた。
『部屋、汚いよ』
「仕事忙しい?」
『まぁまぁ』
舜くんはベッドの方に座っていて、私は台所でお水を飲もうと準備をしていた。
『お水しかないけど、飲む?』
部屋に舜くんがいることが信じられなくて…ついつい、泣きそうになりながらも我慢していると突然舜くんが私のところに来て抱きしめてくれた。
「…もう、泣かないで」
『会いたかったよ』
と、
やっとの思いで私の気持ちを伝えることができた。
抱きしめられている力が弱くなったと思ったら頬に手を当てられキスをされた。
それも一回ではなく、何回も…
何も変わってなくて相変わらず舜くんのペースだった。
それだけでも、安心する。
『来てくれてありがとう』と、キスをすると笑ってキスをしてくれて…既に幸せ全開だった。