腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
「あの、暖。真島くんの代わりにはなれないかもしれないけど、真島くんにお願いしてた仕事、任せてもらえないかな」
「――いいのか?」
「うん。法律はまだいまいち分からないけど、少しずつ勉強もしてるの。たから、私の件は私で解決するし、暖に負担かけさせないから」
「ありがとな。でも、真島に依頼してた仕事は、当分外注でお願いする。和歌は明日のことだけを考えろ。その為に俺がいる」
「…………うん」
暖を説得することができなかった。
明日、尚人の行動を監視するために、家に防犯カメラ等を設置しに戻ることになっている。
今日の夜は早めに休ませてもらった。
◆
翌日、大きめなバッグとダンボールを手に持った暖と事務所を出た。暖の車に乗り込み、サウスエリアにある私のマンションまで向かう。
もちろん、尚人には今日行くことは秘密にしている。