65リットルよりも、笑って。
「ごめん、春海お姉ちゃん。…あのとき、春海お姉ちゃんの使ってたシャンプー…買えなくて」
スマホを見たら、そんなメモがあった。
そうだ、そうだったって思い出して、買えなくて、でも誰かさんと出会ったのはその後で。
「とくにお見舞いは大丈夫だから、晴海お姉ちゃんも大学がんばってね」
───と、笑顔を見せた。
もう新しいゲームを譲ってもらったとしても、スペシャルなゆがリセットしちゃうから。
美子ちゃんと佐藤先生がくれたものがあるし、こっちは充実しているよ。
親戚たちが私のために出してくれている治療費で、残された時間を生きることができてるんだ。
「……なゆ。あんたってさ、ずっとあたしのこと嫌いだったでしょ」
「うん」
間髪容れずに返事をすると、彼女もまた同じように返してくる。