君がくれた涙はきっと光となる
人気者な彼と泣けなくなった私
「あの…数学の宿題、出してください…」
窓側の一番前に座って楽しそうに話していた女子二人組がぎょっとしたように私を見てきた。
きっと話しかけるまで私が目の前に来たことすら気づいていなかったのだろう。
「え、えっと…?」
「数学の宿題…」
「ああ、数学の宿題ね!はいこれ!」
渡されたノート二冊をぺこりと軽く礼をしながら受け取って、次は後ろの人に行く。
「びっくりしたねー…。なんだっけあの子?」
「ちょっとあんた、地蔵のこと知らないの?鳴海小雪。一年の頃から有名だよ。気づいたらいつの間にかぼーと突っ立ってるから、みんなから地蔵って呼ばれてるんだよ」
「へぇー。てかあれ、地蔵もそうだけどどちらかと言えば貞子じゃない?」
「ちょ、しーっ!聞こえるでしょ、バカ」
窓側の一番前に座って楽しそうに話していた女子二人組がぎょっとしたように私を見てきた。
きっと話しかけるまで私が目の前に来たことすら気づいていなかったのだろう。
「え、えっと…?」
「数学の宿題…」
「ああ、数学の宿題ね!はいこれ!」
渡されたノート二冊をぺこりと軽く礼をしながら受け取って、次は後ろの人に行く。
「びっくりしたねー…。なんだっけあの子?」
「ちょっとあんた、地蔵のこと知らないの?鳴海小雪。一年の頃から有名だよ。気づいたらいつの間にかぼーと突っ立ってるから、みんなから地蔵って呼ばれてるんだよ」
「へぇー。てかあれ、地蔵もそうだけどどちらかと言えば貞子じゃない?」
「ちょ、しーっ!聞こえるでしょ、バカ」
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